
*当サイトは個人の見解です。投資判断は各人の判断で行ってください。
ここではドル円を中心に今週の振り返りをおこなっています。私は過去から学ぶことは大切と考えております。しっかり検証することで、未来を予測し、それが想定通りいかなかった場合の対応もできるようになると考えています。それでははじめていきましょう。
ファンダメンタルズ
今週の経済・政治の動きをまとめました。
5月19日
米国債市場で債券自警団の動きが活発化、格下げきっかけに警鐘鳴らす
・予想されていた格下げにも投資家反応、米30年債利回りは5%超
・予算案には裏付けのない減税、「赤字に対処するのか市場は懐疑的」
ユーロ圏のインフレ率、来年には2%下回る-欧州委員会が予測
・米通商政策が影響、エネルギーコスト低下や中国製品の流入増加で
・経済成長率は来年1.4%に加速、欧州委が春季経済見通し発表
経済指標情報 重要な指標なし
5月20日
【米国市況】株は上げ一服、「買われ過ぎ」警戒-ドル下落144円台半ば
・長期債利回りは上昇、世界的な国債安を意識-外為市場はG7に注目
・原油は不安定な値動き続く、金にはテクニカル要因でショートカバー
米株式相場は上昇一服。前日までの6営業日続伸で、S&P500種株価指数は4月安値から20%近く上昇していた。市場では新しい起爆剤が求められている。
外為
外国為替市場ではドル指数がもみあった後、下落した。円は対ドルでほぼ終日堅調に推移し、144円台半ば。主要通貨の中ではオーストラリア・ドルが出遅れ。オーストラリア準備銀行(中央銀行)は今年2回目となる利下げを決定した。
経済指標情報
13:30 豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表 前回 4.10% 予想3.85% 結果 3.85%
5月21日
【米国市況】財政不安で国債安、株に売り波及-ドルも143円台に下落
・20年債入札不調で利回り急伸、財政法案巡る政府と議会の攻防も重し
・ドルは143円29銭まで下落-為替市場はG7での2国間協議に注目
21日の米金融市場では、膨張する米財政赤字が安全な投資先としての米国の地位を脅かすとの懸念が表面化。20年債入札(160億ドル相当)では需要が振るわず、米国債相場は軒並み下落。売りは株式、ドルに波及しトリプル安となった。
外為
ドルは軟調。20年債入札の不調を受けて米国債利回りが上昇したものの、ドル相場を浮揚させるには至らなかった。
原油
原油相場は続落。イスラエルがイランの核施設を攻撃する準備を整えている可能性があるとするCNNの報道よりも、米原油在庫が2週連続で増加したことが大きく材料視された。
米エネルギー情報局(EIA)の発表によると、原油在庫は昨年7月以来の高水準となった。ガソリン需要も減少した。
金
金相場は3営業日続伸。米財政政策が意識されたほか、中東での新たな紛争を巡る懸念も金の追い風になった。金スポットは過去2営業日に2.5%余り値上がりし、1オンス=3310ドルを突破した。
米国の財政状況は不安定さを増している。債務の増大と利払い費の上昇が続く中、政府が財政健全化に向けた対策を講じなければ借り入れコストはさらに上昇し、財政赤字の削減が一段と困難になる可能性がある。
ビットコインが最高値更新、11万ドルに迫る-米規制巡り楽観広がる
暗号資産(仮想通貨)ビットコインが上昇、最高値を更新した。米国でステーブルコインに関連する法案が進展したことから、トランプ米政権下での規制が明確になるとの期待が高まった。
ビットコインは一時2.6%上昇して10万9730ドル。イーサやXRPなど他の暗号資産も上昇した。
【日本市況】30年と40年債の利回りが過去最高、需給懸念-円高・株安
21日の日本市場では30年債や40年債などの超長期債が下落し、利回りが過去最高を更新した。前日の20年債入札が記録的な不調となったことや、日本の財政拡張への懸念から売りが優勢だった。円相場はリスク回避の円買いで一時1ドル=143円台半ばと8日以来の高値を付け、株式は円高を受けて下落した。
英インフレ率、4月は1年3カ月ぶり高水準-利下げ観測後退
・4月のCPIは前年同月比3.5%上昇、中銀予測は3.4%上昇
・サービス業のインフレ、4.7%から5.4%に加速
英国のインフレ率が4月に1年3カ月ぶりの高水準に急上昇した。英メディアが「恐怖の4月」と呼ぶ中で、家計が一連の値上げに直面した。イングランド銀行(英中央銀行)の追加利下げ観測は後退した
経済指標情報 重要な指標なし
5月22日
【日本市況】円は上昇転換、日米財務相会合と米財政懸念綱引き-株安
外国為替
東京外国為替市場の円相場は1ドル=143円台前半に上昇。為替レートは市場で決定されるべきだとの見解で日米の財務相が一致し、朝方は144円台前半まで円安・ドル高方向に振れたが、国内外の株安を受けたリスク回避の円買いに次第に押された。
株式
東京株式相場は続落し、日経平均の終値は2週間ぶりに3万7000円を割り込んだ。米市場で金利上昇を背景にS&P500種株価指数が1カ月ぶりの下落率となり、投資家心理が悪化。為替の円高進行も買い意欲をそいだ。
植田日銀総裁、市場動向「よく注意して見ていく」-超長期金利上昇で
原油相場が下落、北海ブレント64ドル割れ-OPECプラス増産検討
原油相場は22日の取引で下落。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が、大幅増産の可能性について再び協議し、供給が増えるとの観測が強まった。
メキシコ・ペソは過大評価、今年リセッション入りの公算大-BofA
・ファンダメンタルズから見て10%過大評価、ペソ安見込む取引勧める
・メキシコ中銀の利下げが続けばキャリー取引の妙味低下も
【米国市況】株が終盤失速、国債は軒並み上昇-ドル全面高144円付近
・S&P500種はおおむねプラス圏で推移も勢い続かず、アップル安い
・円は対ドルで下落、一時144円40銭に迫る-米債利回りそろって低下
外為
外国為替市場ではドルが主要10通貨に対して全面高。円は対ドルで下落し、前日付けた1ドル=144円40銭に迫った。
原油・金
原油先物相場は3営業日続落。貿易戦争による需要減が懸念される中、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成されるOPECプラスが7月の大規模な供給引き上げを協議していることが意識された。
OPECプラスの主要8カ国は6月1日にビデオ会議を開催し、7月の生産水準を決定する。日量41万1000バレルの増産が検討されており、これは当初計画の3倍に相当する。実現すれば3カ月連続の供給拡大となる。
金相場は反落。金スポット価格はニューヨーク時間午後3時21分現在、前日比20.07ドル(0.6%)安の1オンス=3294.89ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は、18.30ドル(0.55%)安の3323.60ドルで引けた。
米総合PMIが上昇、企業の景況感改善-貿易巡る不安が後退
・S&Pグローバル総合PMI速報値、1.5ポイント上昇の52.1
・企業は商品や原材料にかかる輸入関税の増加分を価格に転嫁
米新規失業保険申請件数、4週間ぶり低水準-労働市場の堅調示唆
・新規失業保険申請件数は前週比2000件減の22.7万件-予想23万件
・失業保険の継続受給者数は190万3000人に増加
日米など世界的に長期債利回り上昇、財政政策に不安-社債の方が魅力
経済指標情報
USD アメリカ
21:30 前週分新規失業保険申請件数 前回 22.9万件 予想 23.0万件 結果 22.7万件
前週分失業保険継続受給者数 前回 186.7万件 予想 188.3万件 結果 190.3万件
5月23日
日米首脳が電話会談、関税措置で「生産的な協議を期待」-石破首相
・トランプ氏から申し入れ、6月のカナダG7で対面会談方針を確認
・関税措置撤廃求める日本の立場変わらず、米から具体的言及なかった
トランプ関税、米企業の過半が収益25%超の影響見込む-HSBC調査
【日本市況】超長期金利が一転大幅低下、米債券高と日銀オペ-株反発
・過去最高に上昇していた30年、40年国債の利回りが10bp以上も低下
・来週の40年債入札をこなせるか不安が大きい-パインブリッジ松川氏
為替
東京外国為替市場で円相場は1ドル=143円台前半とニューヨーク終値比で上昇している。石破茂首相がトランプ米大統領と電話会談を行ったことを受けて、円安是正への警戒感が強まっている。
トランプ関税で金融市場に再び動揺-対EU50%、アップルに25%警告
・トランプ氏、EUからの輸入品に6月1日から50%の関税課すと投稿
・「iPhone」を米国内で製造しなければアップルには25%の関税と警告
【欧州市況】トランプ氏の対EU関税発言で国債買われる-株は下落
23日の欧州債券市場は、リスク回避の動きが広がり、ドイツ国債がけん引役となり上昇した。トランプ米大統領が6月1日から欧州連合(EU)に対し50%の関税を課すと示唆したことを受け、欧州中央銀行(ECB)が今年、さらに金利を引き下げるとの見方が強まった。
経済指標情報
JPY 日本
8:30 4月全国消費者物価指数(CPI)(前年同月比) 前回 3.6% 予想 3.5% 結果 3.6%
4月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)(前年同月比)前回 3.2% 予想 3.4% 結果 3.5%
4月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品・エネルギー除く)(前年同月比)前回 2.9% 予想 3.0% 結果 3.0%
USD アメリカ
23:00 4月新築住宅販売件数(年率換算件数) 前回 67.0万件 予想 69.5万件 結果 74.3万件
4月新築住宅販売件数(前月比) 前回 2.6% 予想 -4.0% 結果 10.9%
テクニカル
テクニカル分析をおこなていきます。まずは、下図はドル円の4時間足チャートです。

今週は、米国債券の格下げから始まりました。他に重要な経済指標はなく、米国の株安・債券安・ドル安のトリプル安となり、ドル円は下落していきます。22日は日米通商交渉で為替は市場にという確認を公表し、ドル円はやや持ち直して上昇。23日の日本時間21時頃、トランプ大統領がEUに対して50%の関税をかけることを公表し、再びドル円は下落して今週は終了
下図はドル円の日足チャートです。

ドル円はトランプ大統領就任来の下降チャンネルに戻りつつあります。関税の緩和期待が外された形となっています。前回トランプ氏が嫌った140.0円が注目ポイントになりそうです。
下図は5月の値動表です。

今週はボラティリティが小さかったですね。23日は、トランプ氏のEUに対する関税発言がありました。
まとめ
5月19日-5月23日の週のドル円の動きについてまとめました。
1、前半は米景気先行き不安からのトロプル安によるじり下げ。日本も同様で円安
2、後半は売りの買戻しがありつつ、関税で再び下落
今月最終週の注目ポイント
・関税に関するトランプ大統領の発言 対EU続報や他国に対して
・日本・米(アメリカ)の経済指標
5/26(月) 米・欧休場
5/27(火) 日 植田日銀総裁 発言
5/28(水) 米失業保険、FMOC 議事要旨
5/29(木) 米GDP
5/30(金) 米PCE、月末最終営業日
経済指標+関税で値動きを見ていきましょう。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。ドル円中心にこれからもよろしくお願いします。
記:しまてつ
トレードスタイル:ディトレーダー
取引通貨:ドル円、ユーロドル
CFD:金スポット、原油
(銀・天然ガスは情報が少なく金・原油に切換ました)
*参考資料 ブルームバーグ(無料版)、外為ドットコム
*使用アプリ トレーディングビュー